睡眠と身体の回復の関係性とは?
睡眠中に行われる身体のメンテナンス
睡眠には、記憶の整理だけでなく、脳や体の疲れをとり、体の成長を促し、傷ついた細胞を修復するという重要な役割があります。特に深いノンレム睡眠時には、成長ホルモンが活発に分泌され、筋肉や骨を発達させたり、傷の修復を促進したりする働きをしています。
成長ホルモンと回復力の関係
睡眠中、特に入眠後1〜3時間の間に最も多く分泌される成長ホルモンには以下のような働きがあります。
1.筋肉の修復と強化: トレーニングや日常活動で微細なダメージを受けた筋繊維の修復を促進
2.骨の強化: 骨密度を増やし、骨を強くする
3.傷の修復: 皮膚や組織の修復プロセスを活性化
4.脂肪分解: 体脂肪を分解してエネルギー源として利用を促進
これらの働きは、特に筋肉痛や関節痛、捻挫などの症状回復において非常に重要です。接骨院に来院される患者様の多くが抱える症状の回復にも、この成長ホルモンの作用が大きく関わっています。
睡眠不足が引き起こす回復力の低下
睡眠時間が短くなると、以下のような形で身体の回復力が低下します。
1. 筋肉の回復不全
睡眠時間が不足すると、成長ホルモンの分泌量が減少し、筋肉の修復プロセスが不完全になります。研究によれば、睡眠時間が5時間未満の場合、筋肉の回復率が最大で20%低下するとされています。これは怪我からの回復を遅らせ、慢性的な筋肉痛を引き起こす要因となります。
2. 免疫力の低下
睡眠は免疫システムを強化する重要な時間です。風邪から肺炎になるリスクは、睡眠時間が5時間未満の人は8時間睡眠の人に比べて1.4倍高いという報告があります。免疫力の低下は、外傷や炎症からの回復にも悪影響を及ぼします。
3. 炎症反応の増加
慢性的な睡眠不足は体内の炎症マーカーを増加させます。炎症が長期化すると、組織の修復が遅れ、痛みが長引く原因となります。特に関節痛や筋膜炎などの症状を悪化させる要因となるのです。
4. 自律神経のバランス崩壊
睡眠不足が続くと自律神経が乱れてしまい、ホルモンの分泌も乱れてしまいます。その結果、頭痛やめまい、耳鳴り、動悸などの不調が起こりやすくなり、日常生活のパフォーマンスも低下します。
睡眠の「質」も重要
睡眠時間の確保とともに、睡眠の質も回復力に大きく影響します。睡眠の質を高めるために意識したい3つの条件があります。
1. 十分な睡眠時間(量)
全米睡眠財団が推奨する睡眠時間は、就学・労働世代の15~65歳では7〜9時間とされています。しかし、我が国の30~50代男性、40~50代女性では睡眠時間が6時間未満の人が5割前後と、睡眠不足の方が非常に多いのが現状です。
2. 安定した眠り(質)
寝付きが悪い、夜中に何度も目が覚める、といった「不眠」や、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群などの症状がある場合、睡眠の質は著しく低下します。
3. 規則正しい睡眠(リズム)
就寝時間と起床時間を一定に保つことで、体内時計が正常に機能し、深い睡眠を得やすくなります。不規則な睡眠は、成長ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼします。
質の高い睡眠で回復力を高める方法
1.就寝時間・起床時間を一定に: 体内リズムを整え、質の高い睡眠を促進します。
2.就寝前90分のスマホ・PC使用を避ける: ブルーライトが睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑制します。
3.寝室の環境を整える: 室温15~19℃、湿度50%程度が理想的です。
4.就寝90分前の入浴: 体温の上昇と下降が自然な眠気を誘発します。
5.適度な運動習慣: 日中の適度な身体活動が深い睡眠を促します。
最後に
睡眠時間の不足は、身体の回復力を著しく低下させ、怪我や痛みの回復を遅らせます。また、免疫力の低下や生活習慣病のリスクの上昇など、長期的な健康への悪影響も懸念されます。接骨院での施術効果を最大化する為にも、十分な睡眠時間と質の高い睡眠を心がけていく事が大切です。
那覇天久新都心接骨院では患者様一人一人のサポートを行っておりますので、皆様のご来院をお待ちしております!